『神様のボート』江國香織
昨日読了。
数ヶ月前に仕事移動中のお昼休憩の時、溝の口駅近の古書店の店頭の文庫本をふと手に取った。
昔から本棚を見ると、立ち止まってはじからはじまで、タイトルを読んでしまう。
子どもの頃からの癖 笑
一斉を風靡した江國香織さんの小説だけれど、『きらきらひかる』しか読んだことがなかった。
繊細な、でも、単純な言葉の組み合わせで描かれる彼女の世界観は、とても美しいと思う。
今作家活動されているのか定かではないけれど、年齢を重ねていったあとの恋愛小説を読んで見たいと思った。
きっと割れたガラスのような鋭さが穏やかになって、それでも孤独を抱えた大人の恋愛を美しく描いてくれるに違いない。
100円というワンコインで読むには、もったいないような小説だ。当時はオンタイムだったであろう、SPEEDをカラオケで歌う描写とかが、今読むとノスタルジックでまた、良かったりした。
時を重ねてから、読むからこそ、わかるものも感じるものもあって。
それが文章の面白さ、なんだと、思いました。
そして本は一期一会。