近くて遠い場所 遠くて近い場所
移動中の電車の窓から、遠くの山々が見えた。
ふと思う。
私があの山のてっぺんに立つことは、おそらく一生ないんだろうなと。
目に見えるような距離であっても、そこに行かないまま過ごす場所もある。
というか、そういう場所ばっかりだ。
日々いろんな街に行き、いろんな町並みを歩きながら、その場所の価値を考えている。
そんな仕事をすればするほど、出会わない街、出会わない道、出会わない土地が気になる。
不動産はある意味、巡り合わせの運に満ちている。
出会えただけでも、大きな運なのだ。
10年後どの街に住み、何をしているか、正確に予測することは難しい。
だから、土地の一期一会がとても大事なんだと思っている。