『ポプラの秋』湯本香樹実
今日読了。
先日の神様のボートとと同じタイミングで、なぜか本棚から取り出すときに、間違えて抜いてしまった隣の本。
一瞬戻そうと考えたのだけれど、こういうものも出会いの縁というものかもしれない、と、ふと思い、100円だしね、と思いつつレジで2冊分のコインを払った。
突然の人の死というものは、人生観を変えてしまうものなのかもしれない。
子供達にとっても、私の離婚は似たような衝撃と心の傷をもたらしてる。
特に下の男の子に対して、私は今すごく心を痛めている。
父親、母親、大人たち全般。世界というもの。
子供達にとって、奪われてしまった安全な基盤。失われたものから、少しずつまた取り戻していきたいもの。
まだ子供なんだよな、と、当たり前のことを思う。
十分に子供であることを享受できる時間。
急に大人になることを要求された子供達は、苦しんでいることもあるだろうけれど、その場所でまた、何かを探してるのかもしれない。
小説を読むのは、人の人生に間借りするのに似ている、と思う。
ちょっとの間寄り添って、入り込んで、疑似体験して、自分の人生に取り込まれていく。
そこから抜けたときに、自分の中に何かが残っていく。
そんなことを考えた